第5回小委員会 審議内容(速報)

 社会資本整備審議会 都市計画・歴史的風土分科会 都市計画部会 第5回都市交通・市街地整備小委員会が開催されました。

【開催日時】 2003年2月3日(月)15:00〜17:00
【開催場所】 国土交通省都市・地域整備局局議室

【議事次第】 1. 開会
        2. 議事
         (1) 「便利で快適な都市交通の実現と良好な市街地の整備」について
         (2) その他
        3. 閉会

【審議内容 速報】

(1) 「便利で快適な都市交通の実現と良好な市街地の整備」について

 1-1 テーマ整理(事務局より)

   これまで検討を先送りしてきたものや、12月13日の第2回都市計画部会で指摘のあったもの
  のなかから、3つの大きなテーマに集約した。それ以外については、議論の必要がないというこ
  とではない。 資料2(配布資料のまま 作成:国土交通省)

    テーマ1:総合的な都市交通政策
    テーマ2:自転車対策
    テーマ3:住宅市街地の空洞化対策

   本日は、このうち1と2について検討する。また、2については、まだ資料が不十分なため、3と
  ともに次回も引き続き検討する。

 1-2 各テーマについての説明(事務局より)

  テーマ1:総合的な都市交通政策 資料3(配布資料のまま 作成:国土交通省)
   1.背景
   (1)環境負荷の小さい都市交通の実現
   (2)アクセシビリティの向上
   2.克服すべき課題
   (1)公共交通機関の衰退
   (2)計画、事業、管理・運営の分断
   3.政策立案上の留意点 
   (1)都市・地域の自主性の確保
   (2)社会的合意形成の重視
   (3)政策評価システムの導入
   4.都市交通政策の提案
   (1)総合性の確保
   (2)合理的な対象範囲の設定と実行性ある体制整備
   (3)民間事業者に対する公的関与
   (4)評価システムの確立
   (5)社会的公正性を確保する手続き
   (6)総合的な施設整備を進める制度

  テーマ2:自転車対策 資料4(配布資料のまま 作成:国土交通省)
   1. 背景
   (1)自転車利用の現状
   (2)都市交通手段としての自転車の評価
   (3)自転車対策のポイント
   2.提案
   (1)総合都市交通政策としての自転車対策
   (2)自転車走行空間の整備
   (3)駐輪スペースの整備
   (4)自転車利用適正化のためのソフト施策の充実


 1-3 委員の主な質問・意見−カテゴリー別(○委員、●事務局)

  都市交通政策と土地利用
   ○ 「総合的な都市交通政策」の基本的な方向性はこれでよいのでは。ただ、気になる
     のは、交通整備は土地利用計画と一体でなくてはならないのに、うまく整合がとれる
     ようになっていないことである。アメリカやイギリスの例が紹介してあるが、いずれも
     土地利用のマスタープランに沿って行っており、整合性をとっているはず。紹介して
     ある岡山市の事例を見ると、都市計画マスタープランと交通計画との整合性や関連
     が不明瞭である。(小泉)

   ○ 道路について、環境負荷が小さいことやアクセシビリティも重要だが、景観や身体的な快
     適さについても目標にすべきではないか。景観への関心が高まっており、空間感覚との整
     合性も必要である。
   ○ 次回議論する、縮減する市街地と交通の総合計画との関連も重要である。

  都市交通政策の評価システム
   ○ 「総合的な都市交通政策」の提案に「評価システムの確立」とあるが、そもそもどんな目標
     があるのか。また、その目標は誰の立場から見たものか。
   ● CO2削減と交通弱者への配慮が、全体としての目標である。この提案は、街路事業をや
     っている者の立場で書いたが、ユーザーとしてもこうではないかというものである。これま
     で、駐車場整備などができるかは、事業者まかせになっていた面がある。
   ○ どういうものを実現するための交通なのかが見えにくい。本当に需要があるのかといった
     点を示さないと意味がない。
   ● これまでを振り返ると、計画段階まではよいが、事業段階で実現できてこなかったという問
     題点があった。
   ○ 交通需要について、総合計画で予測すると同時に、個別計画も作っているが、その整合
     性が欠けている。

  街路のあり方
   ○ 小さなまちでは、こういった提案でもよいかもしれないが、大都市の場合は、現在の都市
     再生の流れのなかで取り組むべきだろう。事業者の立場からすると、かゆいところに手が
     届く提案になっていない。大都市の街路に、どうすれば自転車道も歩道も確保できるのか
     などを示すべき。大阪の御堂筋のような街路がやはり理想だと思うのだが。風格のある 
     街路を整備するには、現状の都市計画では不十分である。
   ○ 大都市のイメージをどこに置くかというのがあると思う。御堂筋は理想かもしれないが、三
     大都市圏の実態として、それは難しい。三多摩にはそんなものはない。何mくらいが標準
     として望まれるのか、どんな街路であれば実現できるのかを示すべきではないか。
   ○ 調布保谷線は36m道路として整備されており、そこにLRTを入れろといった声もあるが、
     ムリだろう。新設道路にはある程度の幅員が必要と定めるとか、市町村の実態に合うよう
     に道路構造令も柔軟に運用するとかいったことが必要だろう。吉祥寺の中心では、16m
     道路を一方通行にして歩道を広げ、荷捌き時だけ車両が歩道上に退避できるように工夫
     している。
   ○ 全ての市街地に広い道路が必要なわけではない。地域の実情に合わせてやりやす
     いようにすべきである。(小泉)


  都市交通政策への取り組み方法
   ○ 交通政策でも、コミュニティレベルで提案が出てくる必要がある。モデルケースとして、取り
     組んでもよいのではないか。
   ○ 交通政策で、補助金も大切だが、もっと重要なのは規制緩和である。
   ○ 地域の実情に合わせてやりやすいように、国はパッケージを整えることが重要であ
     り、ケースで示さないとイメージがわかない。モデル事業を全国で選んでやってみる
     ことで、こういうケースならこういう方法がよいというのがわかってくる。モデル地区で
     は、補助金だけでなく、道路構造令の柔軟な運用もできるようにする必要がある。
     (小泉)


  都市交通における合意形成
   ○ 今回の事務局提案は、第2回都市計画部会で指摘されたことへの答えになっているのだ
     ろうか。財源や合意形成の仕組みについて新味が感じられない。
   ● 合意形成については、「次世代参加型まちづくり方策小委員会」を新たに立ち上げること
     が決まったので、都市交通・市街地整備小委員会では、具体的な方法についてはやらな
     い。
   ○ 合意形成については、「次世代参加型まちづくり方策小委員会」の成果を活用するという
     ことか。(委員長)
   ● そうである。

  その他 都市交通政策について
   ○ 道路運送法の緩和による乗合バス事業やタクシー事業などが紹介してあるが、武蔵野市
     のムーバスが第1号となった、コミュニティバスをどう位置づけるのか。乗合バスやタクシ
     ーは市場原理でも成り立つが、それでカバーできない部分を、水すましのようなコミュニテ
     ィバスがカバーしている。事業者だけでは成り立たないので、イニシャルコストは市、ラン
     ニングコストは事業者というように、官民協働でやっている。時速2、30キロの速度なの
     で、運転手も再雇用の高齢者でよく、コストを抑えることもできている。
   ○ 総合的な交通政策に広域連合で取り組むという提案は結構である。しかし、政令市が入
     るようなケースなら、専門のスタッフがいるのでよいが、全国に多くある10万人規模の都
     市の連合ではそうはいかない。自治体をグループ化して、都道府県に調整してもらう必要
     がある。
   ○ TDM(交通需要管理)について扱いが軽いが、答申本文でも触れるべき。また、TDMは地
     域単位で取り組むべきと考える。

  自転車対策
   ○ 歩道と自転車道を分ける話であるが、例えばシニアカーはどっちを走るのか。また、
     自転車は自由度が高い分、二人乗りや、自転車が走れない歩道への乗り入れな
     ど、利用が無法状態になっている。こういったことを、法できちんと決めなくてはいけ
     ないのではないか。もっとも、実際に二人乗りを禁止すると、子育て中のお母さんな
     どは困るだろうから、自転車の構造について何らかのハードな規制があるのなら、
     二人乗りをしても安全な自転車をメーカーが工夫できるように、規制緩和すべきであ
     る。それから、自転車の乗り入れができる歩道とできない歩道があるはずだが、利
     用者は誰も気にしていない。ゴールデンタイムにテレビCMを流すなどして周知を図
     るべきだろう。また、道路交通法に則れば、歩道で自転車が歩行者をケガさせた場
     合は、損害賠償請求もできるのではないか。こういったことも知られていない。(齋
     藤)

   ● 道路交通法については把握していないので、次回までに調べたい。
   ○ 自転車の実態を見ると、二人乗りどころか四人乗りまであり、法律でしばるのも限界があ
     る。自転車は、元来危険な乗り物であるということを認識したうえで、考える必要がある。
   ○ 駐輪場に民間活力という発想は面白い。しかし、自転車利用者の多くは、通勤・通学、買
     物客であり、いずれもまちの中心まで行く需要がある。そうなると、地価の高い場所に駐
     輪場を設置しなくてはならず、武蔵野市ではペイできないと考えた。ランニングコストは何
     とかなっても、イニシャルコストをカバーできない。
   ○ レンタサイクルも、武蔵野市で取り組んでみたが、うまくいかなかった。所有意識が強く、1
     日で1.3回転くらいしかしない。練馬区でも取り組んでいるが、あまりうまくいっていないよう
     だ。
   ○ 駐輪スペースについて、利用負担の合理化という表現になっているが、これは自転
     車利用者に負担させるというだけでなく、鉄道や集客施設を持つ事業者も応分の負
     担をするという意味なのか、確認したい。(齋藤)

   ● 交通政策についても合意形成のなかで、負担を話し合っていくものと考えている。

(2) その他

 2-1 今後のスケジュール(事務局より)

   第6回 3月5日(水)15:00〜
   第7回 3月27日(木)14:00〜

社会資本整備審議会第5回都市交通・市街地整備小委員会議事録(国土交通省)
http://www.mlit.go.jp/singikai/infra/city_history/city_planning/city_traffic/5/city_traffic_.html
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