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市民参加・協働のまちづくり
●2004年8月25日(水)午後6時〜9時15分、豊島区民センター4階第2会議室にて、第7回豊島区自治基本条例区民会議が行われた。筆者は傍聴した。 ●区民会議は、5回の準備会を経て、前回正式発足したため、今回からは、事務局ではなく、運営委員が交替で会議を進行することになった。 ●この日は、20名程度のメンバーと2名の助言者(小原隆治・成蹊大学法学部教授、江上 渉・立教大学社会学部教授)が出席した。また、ホームページで傍聴の呼びかけが全くないこともあってか、筆者以外には一般の傍聴者はいないようであった。 ●この日のテーマは、豊島区が進める「地域区民ひろば構想」について学習することであった。まず、構想を担当する課長より説明があり、質疑応答が行われた。その後、休憩を挟んで、協働担当の職員から豊島区の協働推進施策に関する説明と、自治基本条例担当係長から他自治体のコミュニティ行政の事例や今年の地方自治法改正で導入された地域自治区について説明があった。最後に全体討議が行われた。 ●「地域区民ひろば構想」に関する説明は、構想の具体的な説明ではなく、なぜ構想が必要なのかの説明であった。「自治」の辞書的な意味から始まり、身近なところでできないものだけを上位にある単位で処理していくという「補完性の原理」が説明された。そして、右肩上がりの成長時代には、地域でできることも区が引き受けてこられたが、今後の低成長あるいはマイナス成長の時代には、地域でできることは地域で引き受けなくてはならなくなる、とのことであった。 ●筆者は、豊島区とは何の関係もない部外者であるが、説明が抽象的で漠然としていることに、大変不安を覚えた。確かに、ものごとを進めるには理念も大切であるが、悪化しているという区の財政数字や「地域区民ひろば構想」の導入で見込める財政改善効果の具体的数字、逆に「地域区民ひろば」の運営にかかるコストや区から運営協議会への資金補助の額、運営協議会の権限とその正統性を担保する仕組みなど、もっと具体的な話が必要なように思えた。 ●その後、自治基本条例担当係長から行われた、他自治体のコミュニティ行政に関する説明でも、同様の展開が見られた。 ●武蔵野市を成功例として報告した係長に対し、助言者の江上氏からは、「三鷹も武蔵野も失敗」であるとの反論があった。その要因としては、第一に、権限が明確でないこと。協議会に入っていない人が従わなくても文句が言えない。豊島区の「地域区民ひろば」の場合も、どのような権限を持つかが重要とのことであった。また、第二には、住民側の問題として、どんな地域にしたいのかという構想や夢を持たずに組織だけできてしまったこと。「地域区民ひろば」の場合も、区民の側からのボトムアップの発想がなければ、必ず失敗するとまで言い切っていた。 ●筆者は、コミュニティ政策に関しては、最近研究を始めたばかりなので、あまり確かなことは言えないが、70年代以降の自治体内分権の試みが大いに成功したという評価は聞かないように思う。 ●いずれにせよ、コミュニティ政策を考えるにあたって大切なのは、何を持って「成功」「失敗」を判断するか、ということではないだろうか。例えば、自治体内分権によってできた「住民協議会」のような組織に、実質的には地域住民の一部しか参加できていないことを指して「失敗」と判断する見方も成り立つ。確かに、運営委員が固定化・高齢化して、新しい人材を得られなくなることは問題であろう。 ●筆者として、現時点では、確たる「成功」「失敗」の判断基準はない。しかし、コミュニティセンターのような施設運営を例にとれば、自治体からの補助金や委託料の金額に見合う範囲でということになるが、運営協議会のような地域を代表する機関が責任をもって、住民が満足できるレベルのサービスを継続的に提供することができていることが、最低基準であるように思う。補助金の一本化による財源委譲についても、サービスを受ける住民の満足が得られるような使い方がなされるべきだろう。 ●次回は、9月3日(金)午後6時30分〜8時30分、豊島区民ホール5階音楽室にて、夏休みの課題発表と条例の骨子をテーマに、開催される。 ※ 「第6回豊島区自治基本条例区民会議開催」、「第8回豊島区自治基本条例区民会議開催」、「第10回豊島区自治基本条例区民会議開催」、「第13回豊島区自治基本条例区民会議開催」、「第17回豊島区自治基本条例区民会議開催」、「豊島区の自治基本条例づくり、区民会議案まとまる」もご覧ください。 (東京ランポスタッフ・庄嶋 孝広) |
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