市民参加・協働のまちづくり
| 第13回平塚市自治基本条例市民委員会開催 |
2004/11/3
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●2004年10月24日(日)午前9時30分〜午後12時50分、ひらつか市民活動センターAB会議室にて、第13回平塚市自治基本条例市民委員会が行われた。筆者は、午前9時45分以降を傍聴した。
この日は、委員出席者44名(58名中)、傍聴者2名であった。
●筆者の傍聴は、第9回以来となる。第9回では、それまでに委員から挙げられた、自治基本条例に盛り込むにあたって検討したいテーマや平塚の将来像(こんなまちにしたい)を踏まえて、今後どのように会を進めていくかが話し合われた。数名の委員から、テーマ別部会(議会、行政、市民、まちなど)や機能別ワーキングチーム(広報・公聴、意見集約など)などを設ける案が示されたが、特段の合意を得るまでには至らず、第10回に持ち越しとなっていた。
会議録を見ると、第10回では、引き続き会の「進め方」が話し合われ、まずは条例に盛り込みたいことを出し合って、そのうえで検討の手順を立てることになったようである。
●そのような決定に従い、第11回からは条例の「内容」の検討に入り、それまで委員がそのときどきにアウトプットしてきたもののうち、条例の「内容」に関わることが整理されて確認された。具体的には、(1)第7回市民委員会で出された検討テーマ、および、これまでに出された意見の類型、(2)平塚のここが問題!カードのまとめ、(3)平塚をこんなまちにしたい!シートのまとめ、(4)自己紹介カード・感想カードに書かれた情報から(第1〜8回)、である。これらを素材として、委員各自が条例に盛り込みたいことなどを、改めて「検討項目提案票」に書き出すことが行われている。
「検討項目提案票」により172項目が提案され、ファシリテーター(大久手計画工房)と世話人会によって、33類型に分類されている。さらに第12回では、その類型を確認したうえで項目の追加がなされ、最終的には266項目となっている。
●この日(第13回)は、この33類型をさらにグルーピングして、どのような手順で検討していくかが話し合われた。
グルーピングにあたっては、複数の委員から提案があり、それをホワイトボードに書き出して、比較検討が行われた。条例の項目に入れるものと入れないものといった大雑把な提案から、「住民参加」「平和都市」「よりよいまちづくり」「教育・福祉」といったテーマで括ったものもあった。最終的に全体の賛同を得たのは、(1)理想・理念、(2)条例の背景、(3)条例の内容、(4)条例づくりの方法論、(5)学習活動、(6)行動と提案、に分けるものであった。
その後、この6つの括りに、33類型を振り分ける議論が行われた。複数の括りにまたがるものや、多少の意見の相違はあったが、細かい振り分けは具体的な議論のなかで自ずとできてくるだろう、というところに落ち着いた。
なお、筆者なりに解釈すると、(1)(2)が条例の前文、(3)が条例の本文のもとになるもので、ここまでが条例に盛り込む「内容」であり、(4)〜(6)は条例づくりの「進め方」に関するものである。
ともあれ、以前のニュースで第9回に関して報告したような、会の「進め方」をめぐるなかなかまとまらない議論の様子と比べると、その後は、市民委員会の「本業」である自治基本条例の「内容」の検討について、着実な積み重ねがあったことが、会議録やこの日の前半の議論からは見て取れた。
●後半では、年内(あと4回)で行うことの目標設定とその検討の手順に関する議論が行われた。
まず、市民委員会の最終期限の確認を求める声が、委員から上がった。事務局(行政)によると、当初予定は来年3月までであり、その後、条例原案の策定機関である「策定委員会」(市民委員会からも4名が参加)に議論が引き継がれ、5月には原案が市長に提案されるという。また、市民委員の公募にあたっても、任期は来年5月までの予定となっている。当初予定のままであれば、ファシリテーター(大久手計画工房)との契約も含め、予算上の変更も生じない。
来年3月までということであれば、あと10回(月2回で5ヶ月)ということになる。その期間で成果を出すのは厳しいのではないかという意見がある一方で、当初予定を前提にどこまでできるかを考えるべきであるとの意見もある。
●そこでまず、市民委員会の成果物をどのような形にするのか、つまり、条文までつくるのかどうかをはっきりさせようとの提案が、ある委員から出された。
このような提案は、当面の目標設定や検討の手順、全体のスケジュールを考えるうえでは至極当然のものであるはずだが、不思議なことに、はっきりとした答えが出されないままであった。この提案をした委員自身は、この会は、自治基本条例を「考える」市民委員会という名称で募集されたものであり、条文をつくるところまではやらない、ということを確認したいとのことであった。しかし、発言した委員の多くは、条文までつくるとの意見であった。もっとも、そのトーンは様々であり、条文までつくって「当然」という意見から、つくる方が「望ましい」という意見まである。
委員募集の際の資料には、成果物の形に関する明確な規定はなく、「この市民委員会の意見は、学識経験者などによる『平塚市自治基本条例策定委員会』に提出して、条例づくりに反映します」とだけある。ある委員が冷静に解釈したように、どのような形にするかは市民委員会自身で決めることができる、というのが正しいであろう。
※ なお、「条文までつくって当然」と唱えるある委員は、募集時の資料に「つくる」と書いてあると主張するが、「この自治基本条例をつくるため、『わたしたちのまち 平塚』をどのようなまちにしたいかを市民の皆さんに話し合っていただく『平塚市自治基本条例を考える市民委員会』を立ち上げます」(傍線、筆者)とあるだけである。この「つくる」に主語を付けるとすれば「平塚市は」ということであり、市民委員会については「話し合う」という役割が書かれているだけで、「条文をつくる」とは読解できない。
平塚市ホームページ 平塚市自治基本条例を考える市民委員会 委員募集
●大切なのは、成果物という、いわばゴールを、論拠をきちんと明確にしながら決めることであり、数名の委員からは実際にそのような意見が聞かれた。
しかし、「条文までつくって当然」という結論が先の主張や「条文までつくりたい」という願望が示されるばかりで、条文をつくることがどの程度の労力・時間を必要とすることかは、十分に吟味されていないようであった。委員の自由提出資料に、条文(素案)までつくった「大和市自治基本条例をつくる会」に関するものがあったが、条文をつくるのにどんなに多くの労力や時間がかかるかを知る材料としては、役立てられていないようであった。
ある委員は、条文作成ワーキングチームを作ればできる、という意見であったが、何かにつけて議論百出するこの会で、ワーキングチームの案が、それほど時間をかけずに全体が納得できる形に落ち着いていくであろうか。大和の例を見ると、条文の「たたき台」が「素案」になるまでには、6週間にわたって毎週末1日、朝から夕方まで議論している。平塚の場合、1回が3時間半程度なので、12回分に相当する時間である。
条文までつくるにしてもつくらないにしても、自分たちの議論の生産性を前提に、どの程度の労力・時間が必要かを考慮したうえで、決める必要がある。
●結局、成果物をどうするかについては、明確な合意がないままであったが、来年3月までのタイムスケジュールについては、世話人会に具体案を出してもらうという、ある意味、至極当然の結論となった。会の「進め方」について、世話人会(自由参加だが、メンバーは固定しつつある)のような会の運営組織が何の案も提示せず、いきなり全体に「どうしましょうか」と投げるのでは、条例の「内容」を検討するための貴重な時間をいたずらに使い果たしてしまいかねない。
年内の残り4回分については、この日の6つの括りをもとに、検討の手順が決められた。この辺りで一度、自治基本条例がなぜ必要なのかをきちんと議論しておく必要があるとの認識が共有され、次回は、「(2)条例の背景」について検討することになった。
●最後に、世話人会より、市民委員会としての広報紙の発行の提案が行われ、承認された。担当者には、希望した3人が決まった。
大和のつくる会が、市内各方面に出向いての市民との意見交換を踏まえて素案をつくったことを意識してか、委員のなかには、市民の間に出て行くそのような活動も、市民委員会としての重要な仕事である、と提案している人もいる。しかし、自分たちが会議することを超えた役割については、多くの委員の認識はそれほどないようで、提案のたびに立ち消えしているようである。
自治基本条例が「自治体の憲法」であるという性格から考えても、市民に広く認識してもらう必要があり、大和のつくる会のような活動ができれば望ましいが、会としての議論もなかなか進まない平塚の市民委員会の場合は、さらなる仕事を抱えるのは難しいかもしれない。
その意味でも、広報紙の発行という形で、市民委員会の活動を伝え、少しでも多くの市民に自治基本条例を意識してもらうことは、がんばってやっていただきたい。
平塚市ホームページ 自治基本条例のホームページ
※ 「第6回平塚市自治基本条例市民委員会開催」、「第9回平塚市自治基本条例市民委員会開催」、「第17回平塚市自治基本条例市民委員会開催」、「第22回平塚市自治基本条例市民委員会開催」、「平塚市自治基本条例骨子の元市民委員向け説明会開催」もご覧ください。
(東京ランポスタッフ・庄嶋 孝広)
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