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まちづくりニュース

市民参加・協働のまちづくり
志木市民委員会が全体委員会を開催、市長勇退後に向けた動き
2005/5/21


●2005年5月15日(日)午後1時〜4時30分、いろは遊学館3階ホールにて、志木市民委員会の平成17年度第1回全体委員会が行われた。筆者は、アドバイザー的な立場で出席した。
 志木市民委員会の立ち上げ間もない頃に行われた、2002年1月の「デビュープレゼンテーション」で基調講演を務めて以来、市民委員会の全体な場への招待は4回目になる。ただ、今回が以前と異なるのは、市民委員会の「生みの親」である穂坂邦夫市長が、1期4年限りでの勇退を表明し、6月末に退任を控えているという状況だということである。
 筆者は、最近の公募市民を主体とした市民会議の動向を報告するとともに、市民委員会は市長との関係のなかで存在感を発揮してきた面があり、今後の市民委員会の存在意義について、委員一人ひとりが考えなくてはならない時期に来ていると述べた。筆者としては、普段は異なる団体などで活動している市民が、様々な属性・立場・考えの違いなどを踏まえて議論して、他にない(アンケートなどとは異なる)タイプの政策情報を生み出している点が、市民委員会の特徴ではないかとも語った。

●市長という立場で市民委員会の全体の場に出るのが、恐らくこれで最後となる穂坂市長も、来賓としてあいさつに立った。もともと、近隣4市合併の法定協議会が設置された時期の市長就任であり、4年間だけと決めての就任であったという。その後、合併は破談になったが、当初考えていた施策の基本的な方向性は全て出し尽くしたという。市民委員会の取り組みへの感謝の言葉が聞かれるとともに、市民がつくる地方自治は、今後も未来永劫、不滅のものであるだろうと述べた。退任後は、全国の地方議員や研究者等から意見をもらいながら、新しい地方自治のつくり方を考えるNPO法人を立ち上げるとのことであった。
 市長は所用があり、あいさつの後、すぐに退席したが、市長勇退後の市民委員会について、部会長会としてどのような考えを持っているのかという質問が、会場の委員から出された。原藤光会長は、誰が市長になろうとも変わらない、市民委員が様々な市の計画づくりや市民活動にアメーバ状に広がっていくような、市民のるつぼでありたいと答えた。また、市民委員会は一市長がつくったものであっても、それ以上の存在であるとの見解を示した。会場からは、市民委員会も新しい市長との打合せのなかで変わっていかざるを得ず、新市長との話に臨む準備をすべきであるという意見が聞かれた。

●全体委員会は、前半に総会、後半にテーマ別分科会が行われた。
 総会では、平成16年度の事業報告、決算報告、監査報告、平成17年度の事業計画(案)、予算(案)の検討・承認が行われた。また、現状に合わせて、規約・ルールの改正が提案され、承認された。主な改正点は、規約の第3条に「パートナーシップの尊重」という項目を新設したこと。市からは、市民委員会をNPOにして、パートナーシップ協定を結ぶという提案もあったようであるが、現時点では、委員委嘱による現状のままとする代わりに、「パートナーシップの尊重」を盛り込んだ。他に、全体委員会の規定を、総会と全体委員会に分割し、組織・財政課題に関するものを総会に、部会活動の発表や意見交換、外部講師による講演といった活動的なものを全体委員会に振り分けた。また、監査業務の中立性を高めるために、監査役員を部会長以外から選任することになった。
 当初、質問時間を設けていなかったことなど、会場から批判の声が挙がる一面もあった。また、規約・ルールの改正については、企画部会が検討したものを事前に各部会に回し、基本的な了承を得ていたはずであったが、全体委員会の場になって、いくつかの異論も出た。月1回の部会活動のなかでは、規約・ルール改正案を十分に検討する時間がとれなかったというのが、実情のようであった。結局は、十分な時間もなく、現状に合わせた小幅改正だったこともあり、多数決で原案通りの承認となったが、今後、市民委員会のあり方を検討する機会を持って、より大きな改正につなげる必要も、原藤会長から聞かれた。

●テーマ別分科会は、4つのテーマに分かれて行われた。市民委員会は、普段は8つの部会別に活動しており、全体委員会は、異なる部会の委員同士が顔を合わせる数少ない機会である。しかし、これまでは、部会を超えた委員同士の議論の場として、十分に活用されてこなかった面がある。そこで、従来から要望の多かった分科会を設けての議論が、今回行われた。
 『危機管理』分科会では、すでに取り組みが始まっている防災マップづくりがテーマとなり、今後、専門部会のような形で、継続的に取り組んでいくことが確認された。市民委員会は、「第二の市役所」と呼ばれ、庁内組織に対応した部会構成となっているが、それを打ち破る部会が、自主的に立ち上がることになりそうである。
 『生きがいのあるコミュニティづくり』分科会では、参加できる場づくりの大切さなどが話し合われ、町内会のような地域組織を再検討するとともに、知り合いになるだけの目的のないコミュニティも必要ではという話があった。また、『私がこう思うまちづくり』分科会では、近隣の関係が薄れているなか、あいさつが大切であることや、いろいろな専門性を持った人材が埋もれないようにする必要があるとの話が出た。
 『市民委員会のあり方、他』分科会では、まさに市長勇退後の市民委員会の姿について、より専門性を高めていきたいといったことや、パートナーシップ協定を結んだ場合のメリット・デメリットなどが話された。また、筆者の事例報告にあった、大和市自治基本条例をつくる会の話に想を得て、様々な市民のところに出向き意見交換をしていく活動を提唱する声もあった。現在、市から補助金をもらっていることの是非も話題となり、時間と誇りをかけて提案する活動をしているのだから、お金をもらうことを恥と思うべきではないという意見も聞かれた。

●常設型の公募市民会議の代表格として、全国に注目されてきた志木市民委員会であるが、市長交代後にどのような展開を見せるのか、注目されるところである。ただ、筆者もそんな呑気なことも言っておられないようで、今秋に予定される、次の全体委員会への参加も打診されている。第三者というより、第2.5者くらいの立場で、関わる格好になりそうである。

 志木市民委員会ホームページ (全体委員会の様子も「会報第2期第3号」で報告されています)

『季刊まちぽっと3号』(2005年1月発刊)の「市民・まち・アクションレポート」に「予算づくりの市民参加 志木市における『市民予算編成』」を収録しています。合わせてご覧ください。

「志木市民委員会・平成15年度全体委員会開催」「志木市民委員会の第2期が発足」「志木市民委員会が来年度市予算編成を開始」志木市民委員会による市予算編成いよいよ大詰め志木市民委員会による市民予算説明会開催志木市の市民予算編成、来年度予算への反映結果志木市民委員会が4年間の活動にフィナーレもご覧ください。

(東京ランポスタッフ・庄嶋 孝広)

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